2016年6月2日(木)

ポーランドは欧州委員会の勧告に平静を装う

AFP

EUの法治国家原則の順守を求めた欧州委員会の勧告に対して、ポーランドは故意に平静を装った。ヴィトルド・ヴァシチコフスキ外相は木曜日公共ラジオ放送で、「私は少し暇になったら」「この数日のうちにも」ブリュッセルからの文書を読むつもりだ。「私たちはこの文書を何か我々に義務を課すような意見あるいは勧告として扱うつもりはない。」

欧州委員会は水曜日、ポーランド政府に公式の警告状を送った。欧州委員会はベアタ・シドウォ首相率いる右翼保守派政権に対して、数名の憲法裁判所裁判官の任命を違法に取り消し、司法の独立を制限し、その決定を無視したと避難している。ポーランド政府の譲歩がなければ、ポーランドには最高で議決権剥奪に至る制裁が待っている。

今回の欧州委員会の公式見解を受け、ポーランドは対応のために2週間の猶予が与えられる。ヴァシチコフスキ外相はラジオのインタビューで、20頁に及ぶ警告状をすでにシドウォ首相とアンジェイ・ドゥダ大統領に転送したと述べた。首相と大統領はさらに議会に送付する義務がある。もしポーランド政府が欧州委員会の警告に従わず、指摘された司法改革の欠陥を修正しなければ、EUはポーランドに対して制裁を科す可能性がある。

この三段階の法治国家監督是正手続きは2014年初めに欧州委員会が導入したもので、今回のポーランドのケースが初の適用となる。しかし欧州委員会だけでは議決権剥奪のような制裁を科すことはできない。そのためには、ポーランドにおいてEUの基本価値に対する「深刻かつ持続的な違反」が行われていることを加盟国が全会一致で確認する必要がある。すでにポーランドの同盟国ハンガリーは、ポーランド政府に対する制裁を支持しないと明言している。

原題:Polen reagiert demonstrativ gelassen auf Mahnung aus Bruessel




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